4月11日(1968年)

＜展示会場を撮影したフィルムを解説するスケッチあり＞
Dada, Surrealism and Their Heritage
　「ダダとシュール」のカタログ、お送りいたします。ちょうど、ワールド スナップのためにとったフィルムがありますので同封いたします。この写眞で、会場の雰囲気は理解していたゞけると思います。コラージュ、フロッタージュなど それぞれ、その手法についての解説も、会場に(作品の横に)かけられており、大変親切な、会場となっています。僕自身が面白く感じた事は、アクション ペインティング以後と言ふ視点から見ていた、ジャスパー ジョーンズや、オルテンバーグが、シュール ダゞとその遺産、と言ふ事になると、なんだか、ショボクレテ、面白くない事です。
　明日、イサムさんの、I.B.M.の中庭の写眞をとりに、アーモンクまで行って来ます。この庭のモデルは、一緒に作ったのですが、遠くでまだ見に行った事がないので たのしみです。
　5月の1日までに 31St.の、5Av と B’way のあいだにあるロフトに引越す事ことになりました。いさゝかあわたゞしい、毎日となりはじめました。では又、お手紙いたします。敬具
近藤竜男