6月29日(1967年)

1967.6.29

山崎様
 お手紙有難うございました。お忙しいなかを色々としらべて下さり、感謝いたしております。
 やはり山崎さんのおっしゃるように、今回はあまりあせらづ、久しぶりの日本をどう感じるかを確かめる事で十分のように思います。今回は良く見る事にして、来年の現代展のための作品と、その他、数点の作品を作って見ようと思います。もし 南画廊の志水さんに作品を見ていたゞけるチャンスでも出来れば、有難いのですが。僕としても南画廊が一番好きですので(もう長く離れているので本当の事は良くわかりませんが、東京画廊は商賣はうまいとしても、作家の將来のためには、南の方が、作家が育つような気がしますが・・・) もしいつか個展が出来る可能性があるものなら、機会が来るまでまとうと思っています。
 今度、歸國した時にゆっくり お話を聞かせて下さい。その上で將来の事を考へる事とします。
 秋山画廊 もう少しおそくでしたら思いきってやるのですが、なにぶんにも歸國するのが8月20日過となりますので、大変残念ですが、ちょっと不可能です。文春、養清堂、あるいはサトウでも良いかと思いますが、やはり今回は中止にして、日本で出来れば、関係者の人に作品を見せるチャンスを作れたらと思っています。
 こちらの本や、画集などで必要なものお知らせ下さいませ。もって歸ります。
 個展の件 本当に有難うございました。お礼申し上げます。
近藤竜男

手紙, 6月29日(1967年), 1967.6.29手紙, 6月29日(1967年), 1967.6.29手紙, 6月29日(1967年), 1967.6.29
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