3月21日(1967年)

1967.3.21

ポール クレー回顧展
 ポール クレーの大回顧展が2月の17日より4月の30日まで ニューヨークのグッゲンハイム美術館で開かれている。1900年のUntitled(Aare landscape) Villa R(1916) Senecio(1922) Around the Fish(1926) AD Parnassum(1932) Death in Fire, Still Life(1940) (日本でこれらのタイトルがどう呼ばれているか良くわかりませんので そのまゝで書いておきます) 等40年間の代表作192点が展示されている。クレーの主要作品と言われるものゝほとんどが集められており、この一生を誠実にかき續けた作家の全貌を知る上にまたとないチャンスと多くの観衆で賑わっている。

岡田謙三 堂本尚郎個展
 ニューヨークに長く滞在して制作をつゞける岡田謙三の個展がベティー パーソン ギャラリーで、又、パリ——東京から昨年よりニューヨークで制作をつづけていた堂本尚郎の1年間の作品による個展が、マーサー ジャクソン ギャラリーで、それぞれ3月7日より開かれている。岡田謙三のより深く「日本」へ自身を密着させていく姿勢と、日本から離れた地点でよりインターナショナルな立場を主張するの堂本尚郎とは、世代の違いと言ふ事ではなく、海外で制作するそれぞれの日本人作家のとらねばならぬ姿勢の現われとしても対照的である。

手紙, 3月21日(1967年), 1967.3.21手紙, 3月21日(1967年), 1967.3.21手紙, 3月21日(1967年), 1967.3.21
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