67.11.16.
1967.11.16
山崎様
在日中は、本当にお世話になりました。あのあたりで無理して出発してしまわないと、未練が残りそうでした。
こちらへ着いてから、バタバタしつゞけで斎藤様にもまだお手紙差上げておりません。一両日中には、書けると思いますが、くれぐれもよろしく、お傳え下さいませ。
絵を買っていたゞいて、大変恐縮しております。でも、あれで個展のための費用がまかなえますので本当に助かりました。レコードは4、5日前にお送りいたしました。
昨日電報受取りました。ちょうど、グッゲンハイムの写眞を取り終えた次の日になりました。グッゲンハイムはよそのミユジアムより、ライトが青く、そうかと言って、Daylightのフィルムを使うと、黄色くなりすぎます。人工光線と自然光がまざるところもあり、一番取りにくいミユジアムです。出来上ったスライド、青過ぎたり 黄色過ぎたりですが使えますか? フライが大変協力してくれ(8ページ、カラーとグラビヤだと言ったため) 三脚も使えるよう、とりはからって くれました。本になったら、是非見せてくれとの事ですが ピカソとなると近代美術館の事だし、ちょいと、見せるわけには行きませんね。
この展覧会、カタログでは三つの世代にわけられてはいますが、別にはっきり境がしてあるわけではなく 一階にしても、ポップとミニマルは一緒にならんでいます。上から年代順に並んでいる、と言ったところです。
白黒は、前の日に かりに取って見たフィルムがありますので 別便でお送りいたします。これが、使えれば良いのですが、もしグッゲンハイムの分を記載するのでしたら、白黒は取りなおさなければ、だめだと思います。
ピカソ展は、なにしろ、觀客が多いし、三脚の件 許可してくれそうにもないので、手持ちで今日、取って来ました。明日、現像の結果を見て どうしても無理のようでしたら、ドロスィー ミラーにでも たのんで見ます。
電報がブルックリンの方へ行って だいぶうろうろしたようですが。この前も書きましたが 本もブルックリンのアドレスで来て、こちらへ廻送されて来ます。機会がありましたら 9E 32 Stへ書きかえておいて下さいませ。
ピカソのカラーは、うまく写っていれば一両日中にお送り出来ると思います。では又、ゆっくり、お手紙いたします。とりいそぎ、お傳へまで。敬具
近藤竜男
白黒のフィルムの終りに ニューヨーク フィルの定期の写眞が入っています。例の武満さんの曲を、小沢さんがやった時ので、演奏しているところではありませんが、写っていれば、良ければワールド スナップに使って下さい。



Related Item

1970.6.3
Tag
Contemporary Japanese Art: Fifth Japan Art Festival Exhibition「アンチ・イリュージョン:手順 / 素材(Anti-Illusion: Procedures / Materials)」展アクション・ペインティングアンチ・イリュージョンアンディ・ウォーホルアースワークエドワード・F・フライキース・ソニアクリストクレス・オルデンバーググッゲンハイム美術館デニス・オッペンハイムニューヨーク近代美術館ブルース・ナウマンホイットニー美術館ポップ・アートミニマリズムリチャード・セラレコードロイ・リキテンスタイン川島猛平岡弘子河原温現代美術美術手帖
1962.10.24
Tag
J.S.バッハModern Sculpture from the Joseph H. Hirshhorn Collectionアメデオ・モディリアーニアリスティド・マイヨールアンリ・マティスエドワード・ダレル・ストーンオスゴート・ギャラリーオットー・クレンペラーオノレ・ドーミエオーギュスト・ロダングッゲンハイム美術館シャルル・ミュンシュショスタコービッチショスタコービッチ 交響曲第7番ジノ・フランチェスカッティジャズジュリアス・カッチェンジョン・チェンバレンセザール・バルダッチーニダヴィッド・オイストラフデイヴィッド・ゲフィン・ホール(フィルハーモニック・ホール)ニューヨーク・フィルハーモニックニューヨーク近代美術館ハーフ・ノートパブロ・ピカソフィラデルフィア管弦楽団ヘンリー・ムーアホイットニー美術館ボストン交響楽団マリノ・マリーニマーク・トビーユージン・オーマンディルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンレナード・バーンスタインレニングラード・フィルハーモニー交響楽団